中国、トランスジェンダーの若者向けに初のクリニックを開設

China opens first clinic for transgender youths (nbcnews.com)

China opens first clinic for transgender children | World | The Times

China opens first transgender clinic for children, adolescents in a Shanghai university (yahoo.com)

このクリニックの開設と、それを祝うような中国の国営メディアの報道は、中国がLGBTQの活動を制限しようとしている中で行われました。

LGBTQの権利や問題に関する通常の慣行を破り、中国はトランスジェンダーの子供や青年を治療する初の医療クリニックを開設しました。

中国の国営メディア「環球時報」は、このクリニックが上海の復旦大学小児科病院に開設されたことを報じ、「トランスジェンダーの子どもたち、親、医師、そして社会の各界をつなぐ架け橋となる」と述べています。

中国では1997年以降、同性愛は違法ではなくなりましたが、LGBTQの人々に対する制限はまだ残っています。

先週、LGBTQの権利拡大のために多くの訴訟を主導してきた中国のLGBTQ擁護団体が、その活動を “無期限に “停止すると発表しました。

中国の大手ハイテク企業テンセントのソーシャルメディアプラットフォーム「WeChat」は7月、大学生が運営する数十のLGBTQアカウントを、中国のインターネットルールに違反しているとして削除しました。しかし、批評家たちは、アカウントの消去はLGBTQの活動を検閲しているに等しいと主張しました。

また、上海プライドは昨年、11年間にわたって開催してきたLGBTQの祭典を中止し、何の説明もなく、今後は開催しないと発表しました。

「Global Times」紙は、中国の学者が、トランスジェンダーの若者はうつ病や不安障害、自殺未遂の割合が高いという研究結果を発表し、医師はトランスの未成年者に対する専門的なケアが必要であると考えたと報じています。

米国でも、トランスジェンダーの若者が、いじめやハラスメント、精神的な問題に悩まされていることが指摘されています。

LGBTQの若者の自殺防止や危機管理を行う団体「The Trevor Project」が今年、35,000人以上のLGBTQの若者を対象に行った調査によると、トランスジェンダーとノンバイナリーの回答者の半数以上が真剣に自殺を考えていることがわかりました。

中国ではトランスコミュニティに関する調査がほとんど行われていないため、トランスジェンダーであると認識している子どもがどのくらいいるかは不明です。しかし、2021年にUCLAロースクールのウィリアムズ研究所が行った分析によると、1,000人以上の中国人回答者のうち14%が「トランスジェンダーの知人がいる」と答えています。