タイのトランスジェンダーモデル、ドバイ空港で入国拒否

タイで一番のトランスジェンダー美女を決めるコンテスト「ミス・ティファニーズ・ユニバース」で、2014年大会の2位になったのがミック・ラチャヤーさん。そんな彼女が、ドバイで入国拒否されました。

ミックさんの2022年3月16日のFacebook投稿によると、ドバイ国際博覧会でタイ式ボクシングのショーを披露するために、14人のチームでドバイ国際空港に到着。そこでミックさんは入国を拒否され、9時間も拘束されました。

入国拒否の理由は、ミックさんの容姿が女性なのに対して、パスポートの性別が男性と記載されていたためです。

ミックさんは性別適合手術を受けて女性になっていますが、それでも男性の収容室で待たされ、そこで入国管理官から尋問を受けました。胸の大きさ、子供を産むことができるかどうか、そして全て手術を終えているかについて尋ねられたとのこと。それでも入国は許されず、ミックさんはタイへ戻ることになりました。

ドバイを含むアラブ首長国連邦では、出生時の性別以外のものを提示することは違法です。トランスジェンダーは正式に認められていません。

ミックさんは、Facebook投稿でこの経験について「完全に目が覚めている悪夢」と記しています。

なおタイでは、トランスジェンダーが公式に性別を変更することは許可されていません。そのためミックさんは「私はドバイのスタッフをまったく責めません（しかし怒っていますが）。私はタイの法律を非難している」と、性別の変更が許されないタイの法律を変更する必要性を記しています。