中学校制服、男子もスカート選択可能に トランスジェンダー配慮、滋賀

中学校制服、男子もスカート選択可能に トランスジェンダー配慮、滋賀|社会|地域のニュース|京都新聞 (kyoto-np.co.jp)

 滋賀県野洲市は11日までに、市内3中学校の生徒の制服について、来春から従来の男子の詰め襟、女子のセーラー服をやめて、男女兼用のブレザーに変更することを決めた。性別に関係なく、誰でも自由にスラックスやスカートを選べるようにし、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの生徒らに配慮する。

 関係者によると、男子もスカートも選択できるようにしたのは画期的で全国でもかなり珍しいという。

 今回の変更は当事者の声を受け、各校の校長や生徒指導の担当者らを交えた制服検討委員会を昨年2月に立ち上げ、協議を重ねてきた。全校生徒や保護者らにアンケートを取り、防寒対策や動きやすさ、手入れのしやすさといった機能面からスラックス導入を求める声もあったという。

 新しい制服のブレザーは3校共通のデザインで胸に付けるワッペンは学校ごとに異なる。男女兼用のポロシャツを着用し、スラックスはゆったりと細身の2種類を用意した。ワッペンの付け替えで、市内で再利用してもらいやすいという。来春入学の1年生から導入し、在校生も希望があれば着用できる。

 野洲中の高野真知子校長は「性別によって着用する制服が限定されるのを解消したかった。周りの理解も重要で、本人が選びたいものを選べる環境をつくっていきたい」としている。