アメリカでは、出生時の性別による区別を支持する人が増えているとの世論調査結果が発表されました。

Poll: Most Americans support ‘bathroom bills,’ segregating sports by sex, not gender identity – Washington Times

アメリカでは、性自認ではなく、出生時の性別に応じてトイレを利用することやスポーツへの参加を義務付ける法律を支持する人がますます多くなっていることが、新しい調査で明らかになりました。

また、ワシントンD.C.を拠点とするPublic Religion Research Instituteが実施した調査では、性別は2つしかないと信じているか、非常に強く信じているアメリカ人が過半数を占めました。

いわゆる「トイレ法案」や、トランスジェンダー女性とされる生徒が女子のスポーツに参加すべきかどうかといった争点については、依然として大きな違いがあることがPRRIの調査で明らかになりました。

この調査によると、61%のアメリカ人が、トランスジェンダーの女子生徒がシスジェンダーの女子生徒と一緒に競技に参加することに反対しています。

これは、2018年には50%しか反対していなかったのに比べると、増加しています。

同様に、トランスジェンダーの男子生徒がシスジェンダーの男子生徒と一緒に競技することへの支持についても、2018年のPRRIの調査では「賛成」が61%でしたが、今回の調査では52%がそのような競技に反対または強く反対しています。トランスジェンダーの少年や男性がシスジェンダーの少年や男性と一緒に競技することを支持する割合は、民主党が68%で、共和党の19%の3倍以上となっています。

宗教別に見ると、トランスジェンダーの選手が生まれつきの性別の選手と対戦することを支持する割合が高いのは、宗教的に無所属の人、キリスト教以外の「その他」の宗教の人、そしてヒスパニック系のカトリック教徒に限られています。

無宗教者では、52%がトランスジェンダーの女子・女性を、60%がトランスジェンダーの男子・男性を競技に参加させることを支持しています。キリスト教以外の宗教の人たちは、トランスジェンダーの女子・女性を51%、トランスジェンダーの男子・男性を68%支持しています。ヒスパニック系カトリック教徒は、トランスジェンダーの女子・女性が競技に参加することを57%支持し、トランスジェンダーの男子・男性が競技に参加することを64%支持しました。

今回の調査では、出生時の性別のトイレを使用することを義務付ける、いわゆる「トイレ法案」への支持が大きく変化しました。

共和党の支持率は74%で、2016年の44%から上昇しています。無党派層の支持率は、5年前の37%に対して、現在は48%となっています。民主党員の間でも、2016年以降、わずか4%ポイントではあるが支持率が上昇しており、当時27%だったのに対し、現在は31%となっています。

白人の福音派プロテスタント、白人の主流派プロテスタント、白人のカトリックは、トランスジェンダーの人が出生時の性別に則した施設を利用することを義務づける法案への支持を、5年前よりも増やしました。

白人の福音派では、2016年の41%から現在の72%へと31ポイント上昇しました。白人のメインラインプロテスタントでは、「トイレ法案」への支持が2016年の34%から現在の55%に急上昇し、白人のカトリック教徒の支持は35%から50%に増加しました。

黒人プロテスタントの支持率は、2016年の28%から現在は48%に上昇しています。

その他の項目では、より多くの党派に分かれました。

過去12カ月間にLGBTQの人々に対する差別が増加したと答えた民主党員は48%で、共和党員の3倍であることが調査で明らかになりました。

PRRIによると、白人の福音派キリスト教徒は、LGBTQの人々に対する差別が増えたと報告する割合が「他の宗教グループよりも少ない」とし、同意する割合は16%にとどまった。

黒人プロテスタントの半数近く(49%)は、ヒスパニック系アメリカ人の44%とともに、LGBTQへの差別が増えたと答えています。

この調査は、PRRIが8月9日から30日にかけて、全米50州に住む18歳以上の成人5,415人を対象に、インターネットにより実施したものです。